【体験談】PRK手術(レーシックの一種)を安淵眼科で受けてみた 痛みは?視力は?

2021年6月26日

私は前に安淵眼科でPRK手術を受けました。

 

インターネット上では、PRKは痛いヘイズ(上皮下混濁)のリスクがある視力が安定しないなど、不安になる内容が多く見受けられました。

 

一方で、術後1週間後以降は、視力が上がり、3ヶ月後の視力はレーシックと同じで、満足度も高い、とも書かれていました。

 

PRKに関しては様々な意見がありますが、今回は、実際受けてみた立場から、PRK手術について解説していこうと思います。PRKに関する様々な疑問についても解説していきます。

PRK手術の流れ

角膜の一番外側の角膜上皮を電動ブラシで取り除きます(Amoils PRK)。角膜上皮をレーザーで除去したり(transepithelial PRK)、エピケラトーム(医療用のカンナ)を使って離断させる場合はepi-lasik(上皮を取り除く場合はepi-PRK)、アルコールなどの薬品で除去する(LASEK)場合もあります。

 

上皮の下にある、ボーマン膜と角膜実質にレーザーを照射し、近視や遠視、乱視を矯正します。

体験談 PRK手術は痛くない?

準備

まずは、麻酔や消毒を行います。

 

しかし、麻酔の点眼と消毒液が目に染みて痛かったです。目が開けづらい中、手術室に誘導されます。

 

次に、ベッドに寝転びます。目薬を何回かさされます。

 

目を大きく開くように言われ、目にテープのようなものが貼られます。そこに、開瞼器が登場! 目を閉じないように固定されます。

 

レーザーの機械のライトがとても眩しかったです。しかし、真っ直ぐ見るように言われるため、頑張って目を逸らさないようにします。

 

その後、いよいよ目の洗浄です。目は水浸しになります。ひんやり❄️として、普段は感じることのない新感覚でした。

 

ブラシで上皮を除去

ここからは終了まで早かったです。ブラシをかける時間は短く、なでなでする程度でした。

 

もっとゴシゴシされるのかと思いきや、あっという間でした。

 

その後、金属の器具で剥がれた上皮を除去し、スポンジのようなもので水分を拭き取ります。

↓amoils prkの動画

 

エキシマレーザー照射

Wavelight EX500

いよいよエキシマレーザーの照射です。照射時間は10秒程度でした。

 

緑の点を見るように言われます。

手術を受かる側からは、こんな感じに見えます。

 

噂に聞く、タンパク質の焦げたような匂いがしました。

 

レーザー自体は見えませんし、照射されている感覚もありません。ただ、レーザーの音だけが聞こえます。

EX500の照射の様子↑

 

「ついに自分もPRK手術を受けているんだなあ〜。もう後戻りはできないなあ。」などと思っていると、もう片方の目のレーザー照射も終わりました。

 

その後、保護用コンタクトを装着して終了です。いつの間にか装着されていました(笑)

 

手術後

手術が終わると、ベッドから起き上がります。すると、

 

よく見える!

 

眼鏡をかけた時のようによく見えますが、眼鏡と違うところは、レンズによる歪みが全く無いことです(当たり前ですが)。これが裸眼での正視の見え方なんだなあ〜、としみじみ思いました。

 

こんなに早く見えるとは思っていなかったので、嬉しい誤算でした。

 

ハログレアは少し出ますが、眩しいということはありませんでした。また、普段暗くて歩きづらかった道が、はっきりと見えるようになりました。屈折矯正の欠点として、暗い場所で視力が落ちるという話がありましたが、そんなことはありませんでした。

 

近くはかなりぼやけます。というか、遠くも少しぼやけるのですが、近くだと顕著に感じます。焦点は合うけど、ボヤけた感じです。カメラで例えるなら、レンズが汚れていたり、傷が付いているような感じです。ですから、老眼鏡をかけてもくっきり見えません。ただ、文字を判別できるぐらいには見えるので、それほど問題ではないです。

 

皆さんが気になるであろう痛みについてですが、術中も、術後直後も痛みはありませんでした。強いて言うなら、術前に消毒液と麻酔が滲みて少し痛かったぐらいです。

術後の経過 

当日

手術後は、保護用メガネをかけて家に帰ります。

保護用眼鏡は、PRKの場合、紫外線をカットできるものにしましょう。執刀医によれば、紫外線さえカットできれば、花粉症用の保護メガネでも問題無いそうです。

 

いつ麻酔が切れるかビクビク((((;゚Д゚)))))))しながら帰ってきました。PRKやラゼックの体験談を読んでいると、目が開けられないほど痛くなるという話もありました。

 

しかし、その日は痛みがありませんでした。amolis PRKは痛みが少ないと聞いていましたが、それは事実のようです。三叉神経への刺激が少ないようです。amolis PRKは、セントラルアイクリニックや、私が受けた京都の安淵眼科などで行われています。

 

家に帰ってからは、普通に晩ご飯を食べ、薬を飲んで寝ました。当日はお風呂に入ることができません。

 

翌日

保護用のコンタクトを付けたまま寝るため、外れてしまわないか心配でした。しかし、特に問題はなく、一晩を過ごせました。

 

朝から眼科に行き、翌日検診を受けました。視力は左と右それぞれ2.0と1.2でした。

 

完全矯正だったためもありますが、PRKで翌日からここまで見えるのは珍しいようです。

 

確かに、外の景色は今まで見たことがないほど綺麗です。遠くが非常によく見えます。

 

医師の診察では、異常は無いとのこと(^O^)

 

ここまで順調です。しかし、夕方から、少し痛みが出ます。また、涙がよく出てきます。角膜上皮の修復の途中で、痛みや、涙が止まらないといった症状が出ます。

 

想定内ですが、寝る際は少し困りました。目を開けてもつぶっても涙が出るのです。保護用コンタクトによる異物感もあります。

 

何とか眠りましたが、痛みと異物感で早朝に一度目が覚めました。眼科から貰った痛み止めの点眼をして再び眠りました。PRK手術に起因して、途中で目が覚めたのはこの日だけでした。

 

2日後

朝から目がゴロゴロとしています。涙も出ます。ただ、痛みは昨日と比べて強くはなっていません。

 

ただ、PRK後で一番辛かったのは2日後でした。一度パソコンを見ようとしましたが、少し目を動かすとコンタクトが動き、強烈なゴロゴロ感と涙が襲ってきます。

 

PRKやラゼックなどの表面照射系の手術の場合は、2日目からの仕事はかなり厳しいと思います。

 

この日は音楽を聴いたり、寝たりして過ごしました。

 

3日後

朝はかなり涙が出ましたが、痛みはほとんどなく、異物感もかなり軽減しました。この日からパソコンは大丈夫でした。

 

4日後

4日後になると、涙が止まらなくことはありませんし、近くの見え方も改善し始めます。痛みは無く、異物感もほとんどありません。ここからは、1週間後までほぼ同じような感じで、見え方は少しずつ良くなっていきます。

 

1週間後

保護用コンタクトを外してもらいます。外した直後は少し痛かったですが、その後は問題ありませんでした。

視力もだいぶ安定しています。この後、さらに見え方は向上していきます。

また、仕事や学習に全く支障はありません。

 

2週間後以降

PRKやLASEKの場合は、3ヶ月〜6ヶ月程度、目薬をさし続けたり、3ヶ月〜12ヶ月の紫外線対策を行う必要があります。それ以外は、手術前と変わらない生活を、「裸眼」で過ごすことができます。

 

ハログレアは少し残りますが、徐々に軽減し、夜の運転にも支障は無く、眩しいということもありません。

 

2〜3ヶ月後の時点で、視力は1.5〜2.0でした。日によっては、両目ともに2.0の日もありました。1.5と2.0の視力の差の自覚は特になく、検査の結果で気付く程度です。

 

6ヶ月から1年ほどで視力はほぼ完全に安定します。それまでは、少し視力の変動があるとされていますが、上で述べたように、特に気になりませんでした。

 

PRK・LASEK後の遠視化

PRKやLASEKは、術後少し遠視化することがあります。しかし、6ヶ月から1年ほどでほぼ正視になることが多いです。

PRKやLASEK後の遠視化に関しては、過矯正とは異なるため、それほど気にすることはありません。

私の場合は、+0.5D〜+1.0D程度の一過性の遠視はありましたが、特にそれによって問題はありませんでした。近くも遠くも問題なく見えました。

もし近くが見にくい場合は、老眼鏡を使うと良いです。パソコンなら+1.5〜+2.0、スマホなら+2.5〜+3.0程度が便利です。

術前にしておきたいこと

紫外線保護のメガネ(必須。クリニックによっては貰えることも。)や、老眼鏡、簡易な紫外線のチェッカーなどを準備しておくと良いです。

 

家事は極力済ませておき、数日分のご飯を作り置きしておく人も多いようです。

 

また、眼科から指示がありますが、コンタクトは術前の数週間は付けないようにしましょう。

まとめ

PRK手術に関しては、痛みが強いという噂はありましたが、さほど痛くはありませんでした。また、その痛みも3日後ではほとんどなくなりました。

 

ヘイズ(上皮下混濁)は、点眼と紫外線対策を行えば心配はいりません。

 

上記の二つのことに留意しておけば、レーシックよりも良い治療だと思います。実際、京都の安淵眼科のホームページにも、院長自身が、

PRK/LASEK/Epi-LASIKは、米海軍、海兵隊ではパイロットにも許可されるほど安全性が高く、安定すればスッキリ感も良いのですが、『術後3~4 日間は痛い』『視力回復が遅い』『角膜上皮下混濁( ヘイズ )の予防のために、1年間は、紫外線から目を保護しなくてはいけない』という欠点もあります。私はLASIK/Intra-LASIK よりも、PRK の方がよいと思っていますが、患者さんはあまり希望してくれません。http://www.yasubuchi-ganka.com/prk_lasek.htm

と書いております。

 

また、セントラルアイクリニックのホームページにも、

PRKは26年前からある手術方法で、マイクロケラトームやイントラレースを使用せず、上皮を剥いで、角膜の実質の先端からレーザー切開のみのリスクの少ない非常に安全な手術方法です。https://www.c-e-c.or.jp/contents/prk/

とあります。

 

もちろん、手術ですから、全くリスクが無いわけではありません。また、痛みや術後の視力に関しても個人差があります。ただ、私自身は納得のいく視力を得られましたので、良かったと思います。

 

もし、レーシックやICLなどの屈折矯正手術を検討しているのであれば、PRK手術も選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

 

屈折矯正手術を検討している方は、まず適応検査を受けると良いです。本当に受ける場合は、十分なインフォームドコンセントのもと、慎重に手術を決定して下さい。