『ネット拡散』の威力
よく、「〇〇事件の犯人の顔の画像が拡散された」とか、「不謹慎な内容のツイートなどが拡散する」など、よく「拡散」という言葉を耳にします。
「拡散」はインターネット上でツイートなどの情報などが広がる、広げることを意味します。
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また、同じような意味で「炎上」という言葉もよく聞きます。例えば、「〇〇のブログが炎上した」などです。
「炎上」は、不祥事の発覚や失言などとインターネット上に判断されたことをきっかけに、非難が殺到し収拾が付かなくなっている事態または状況を差します。
また、良い拡散もあります。その場合は「バズる」という言い方をする場合が多いです。(私的にはこのブログがバズって欲しいんですけどねw)
Twitterやfacebook などのSNSは、拡散する能力が高いです。特に、フォロワーが多ければ、物凄い勢いで拡散します。
良い情報なら構いませんが、プライバシーの侵害や、誹謗中傷、犯罪を助長したりするなどの情報が拡散すれば厄介です。
例えば、災害の際にデマ(東日本大震災の時の津波の写真を投稿するなど)を流して混乱させたり、まだ捕まっていない犯人に関する嘘の情報(犯人へのなりすまし、嘘の目撃情報など)を流して捜査を撹乱する行為など、(緊急性が高いほど)特に厄介です。
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ネット拡散におけるプライバシーの侵害も見過ごせません。
ネット拡散の威力、恐怖
日本大のアメリカンフットボールの選手が危険なタックルで関西学院大の選手を負傷させた問題で、関学大が問題のプレーの悪質さを把握したのは試合翌日の2018年5月7日でした。
この時の映像をニュースで見たスポーツ庁の鈴木大地長官は13日、「このタックルは如何(いかが)なものか」とツイッターに投稿するなど、今回の問題はSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を通じて拡散していった。試合の映像自体が動画サイト「ユーチューブ」にもアップされ、インターネットを通して一気に社会問題となってしまいました。
直後はそれほど大きな問題として扱われていなかったようですが、インターネット上に情報が流れると、一気に広がってしまい、もはや歯止めが効かなくなるほど拡散してしまいました。
しかし、被害者と加害者の名前などの個人情報までも拡散してしまったのです。
加害者ならまだしも、被害者までも個人情報がダダ漏れになってしまったのです。
これは極めて恐ろしいです。被害者も加害者もまだ大学生です。ここまで知れ渡ると、就職など今後の人生に影響を与えないか心配です。
また、背景も知らずマスコミが加害者への批判、責め立てることによってネットでは「犯人捜し」の如く、加害者の個人情報の特定や拡散が行われてしまいました。
「正義感」のつもりなのでしょうが、それは正義感とは言えません。もはや、「いじめ」です。
個人情報がダダ漏れになるというのは、相当恐ろしいことです。夜もろくに寝られないほどに追い込まれる可能性もあります。それは、加害者だけでなく被害者もです。マスコミには、この辺りの点を理解してほしいものです。
犯人探し・特定班
正義感と冤罪
茨城県守谷市の常磐自動車道で発生したあおり運転暴行事件で、「宮崎文夫容疑者と同乗していた容疑者」だとして別の人物の情報がネット上で広まったことがありました。
この際、Twitter上などで通称「特定班」と言われる、犯人探しを行う人たちが現れました。
悪気というよりは、「正義感」に基づいて行動している人が多かったのでしょうが、冤罪だった場合には無関係の人の個人情報をばら撒き、誹謗中傷を行う犯罪集団となるのです。実際に、名誉毀損や脅迫で訴えられる場合が多々あります。
一定数、個人の特定のために行動を起こす人がいますが、さほど多くはないでしょう。しかし、リツイートや共有する人は相当な数となります。情報の真偽を見極めるのは難しいですが、信憑性に欠ける情報は無闇にばら撒かないようにする必要があると言えます。ただリツイートしただけでも、加害者となりうる可能性があるということを、理解すべきと私は考えます。
SNSは、災害などの際にいち早く情報を共有することができるし、あらゆる人と繋がることができます。
ただ、良い情報も悪い情報も、正しい情報も間違った情報も同様に拡散される可能性があるのです。
便利なインターネットですが、使い方を間違えれば、そのリスクも相当なものであるということを肝に銘じて頂きたいです。
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