カツオノエボシ 恐怖の猛毒クラゲ
猛毒を持つ青いクラゲ「カツオノエボシ」が鎌倉などの浜辺に打ち上がっています。
画像はWikipediaより
カツオノエボシ
太平洋、大西洋、インド洋に広く分布しています。日本では本州の太平洋沿岸でよく見られます。カツオが到来する時期に海流に乗ってきて、浮き袋の見た目が烏帽子に似ていることから三浦半島や伊豆半島でカツオノエボシと呼ばれるようになりました。
浮き袋から海面下に伸びる触手は平均10cm程度、長いもので約50cmにも達します。触手が何らかの刺激を受けると、表面に並んでいる刺細胞から刺胞が発射されます。
刺胞には猛毒が含まれ、獲物の小魚や甲殻類を殺して食べます。また敵から身を守る防御の役割もあります。
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猛毒
触手に強力な毒をもち、刺されると強烈な電撃を受けたかのような激痛があります。
患部は炎症を起こして腫れ上がり、痛みは長時間続く。二度目に刺されるとアナフィラキシー(アレルギー反応の一種)を起こし、ショック死する危険があります。
カツオノエボシの触手に触れると、表面にある細胞から刺胞という微小な毒針が発射される。これに含まれる毒が炎症や痛みを引き起こすのです。
刺されたときの対応は?
通常のクラゲ刺傷には酢が有効とされていますが、本種では酢の刺激で刺胞が発射されるので逆効果となります。
海岸や砂浜に打ち上げられたものにも触れないようにしましょう。刺細胞は物理的な刺激に反応しているものであり、本体の生死や意志に関係なく刺胞は発射されるからです。
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台風後は注意
なお、台風が太平洋岸にやってくると大洋海面に生活する様々な動物が吹き寄せられ、カツオノエボシも多数打ち上げられることがあります。乾燥した本種はきれいな青い色で漂流物のようになりますが、これにさわるのも注意を要します。湿気を吸うとちゃんと刺胞が発射され、生きたものほどではないものの、それなりの痛みを感じるそうです。
刺された際は…
刺された場合は、応急処置は患部を45°C 程度の湯に浸すか、氷で冷やすかの二通りがあります。
どちらかといえば、45度の湯に浸す方が良いです。毒が不活性化されるからです。
ただ、中途半端な温度(30〜40度)だと、逆効果なので注意が必要です。
注意点
・真水で洗わないようにしましょう。
・触手を除去する際は、素手で触らないようにしましょう。
・触手をすりこまないように注意しましょう。
カツオノエボシに限ったことではありませんが、よくわからない生き物には触れないようにすべきです。
また、その場所に危険な生き物がいないか事前に確認しておくべきです。
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